Pelvic organ
prolapse骨盤臓器脱
骨盤臓器脱とは
骨盤内の臓器の支えが弱くなると子宮や膀胱といった骨盤内蔵器が下がってきます
「股間に何かが挟まっている」と感じるのは、骨盤内の臓器が下がってきていることによる違和感です。しかし、骨盤内の臓器が下がってきたから、必ずしも手術しないといけないということはありません。
骨盤臓器脱になると不便なこともありますので、それぞれに合わせた対応をしていくことが、よりよい生活につながると考えています。相談しづらいけれど困っているときや、気になる症状がある方はご相談ください。
こんなお悩みはありませんか?
骨盤臓器脱の違和感は、「ピンポン玉が挟まったような感じがする」「何かが出てきそう…。」「何かがあたる」と人によってさまざまな表現をされます。下がっているところは自分で中に戻せば大丈夫です。尿が出にくくなる、擦れて痛みがあるなど、日常生活に支障がでるときには、受診をおすすめします。
このような場合はご相談ください
- トイレで拭く時に何かがあたる
- 股間に何かが挟まっている感じがする
- お風呂に入った時、股間に何かに触る
- 陰部が下着に擦れて痛い、出血する
- 立ち上がっただけ、ちょっと力を入れただけで尿が漏れる
- 頻尿になった
骨盤臓器脱の種類:子宮脱、膀胱瘤(りゅう)、直腸瘤(りゅう)
- 正常な状態
- 子宮脱
- 前方の脱出(膀胱瘤)
- 後方の脱出(直腸瘤)
ペッサリー自己着脱
ペッサリーとは
腟内に入れておくリング状の道具で16世紀ごろから使用された記録があります。腟内に入れておくことで、下がってくる子宮や膀胱の支えを作ります。
当クリニックはペッサリーをご自身で挿入できるよう、自己着脱指導を行っています。
ご自身で取り外しができるので、衛生的です。自己着脱が難しい場合には、他の治療方法をご提案いたします。
症状や腟の大きさなどによって、適切なサイズを選択します
- ※丁寧な指導でほとんどの方が自己着脱できるようになります
- ※ペッサリーの他にサポート下着があります(フェミクッション、骨盤底サポーター)
サポート下着
骨盤底用のサポート下着をつけることで、生活しやすくなる方もいらっしゃいます
よくある質問
日常生活で支障がなければ、放っておいてもよいですか?
手術は必須ではありません。ご自身が気にならなければそのままでも問題ありません。
通院が難しいので、ペッサリーをずっと付けたままではだめですか?
ペッサリーをつけたままにしておくと、おりものの変化や癒着が起きるようになります
自己着脱ができるようになると、自分の都合で使うことができるので、通院の負担を減らすことができます。
子宮を全摘すれば治りますか?
子宮全摘をしても骨盤臓器脱が治るわけではありません
治療では骨盤底の支えを作ることが必要です。子宮がない場合は膀胱や直腸などが腟から脱出してくることがあります。
骨盤臓器脱の手術をする必要があるのはどのような時ですか?
手術をしなくても寿命が短くなったりすることはありません。脱の程度としては、少なくとも目で見て体の外にまで出てくるくらい下がっていることが必要です
十分に下がっていない場合は手術で合併症などのトラブルが増えるだけになりますので、手術治療はお勧めしません。